経鼻内視鏡

経鼻内視鏡

経鼻内視鏡では今までの口からの胃カメラより、数段苦痛の少ない検査を行うことができます。内視鏡は鼻からでも挿入可能な超極細スコープを使用します。鼻からの挿入であり、内視鏡が舌に触れないので、ほとんどの患者さんは吐き気などもなく、苦痛の少ない検査を受けていただけます。また、鼻からの挿入であり口がふさがれないため、会話ができ医師、ナースとのコミュニケーションが可能です。


内視鏡検査とがんの診療

胃がん、食道がん、大腸がんなどは早期に発見できれば内視鏡治療により根治が可能です。
近年、日本における胃がんの死亡率が大幅に減少していますが、その背景には、内視鏡検査における、胃がんの早期発見があります。
この内視鏡検査により非常に小さな早期がんも見つかるようになり、外科手術を行わなくても、内視鏡でがんを切除することが可能になりました。
内視鏡治療は、患者にとって低リスクで、しかも短期の入院でがんを切除し完全に治すことができます。
ですから、胃腸の調子が悪いと感じた場合は、早急に検査を受けることをお勧めします。また特に自覚症状がない場合でも、40歳以上の方は定期的に内視鏡検査を受けることをお勧めします。
当院では、内視鏡専門医が経鼻内視鏡検査を行い、胃がんの早期発見に努めています。

経鼻内視鏡検査のやり方

まず胃の中をきれいにする薬の入った水を飲みます。
次に鼻の通りを良くする薬を鼻の中に噴霧します。
左右どちらの鼻が通りが良いか調べます。
鼻からキシロカインというゼリーの麻酔薬を入れ、鼻やのどの局所麻酔を行います。
表面に麻酔薬を塗った軟らかいチューブを通りの良い方の鼻に挿入し、麻酔の追加および鼻の通りの確認を行います。
これらの処置が終了したら鼻から胃カメラを挿入し、食道、胃、十二指腸の検査を行います。検査時間は約5~10分ほどです。

*検査中に潰瘍、ポリープ、腫瘍などが発見された場合には、病理組織検査のため組織を採取する
  ことがあります。その場合は検査時間が若干長くなります。

胃カメラを受ける際の注意事項

  • 検査の前日の夜21時以降から胃カメラ終了までは食事をとらないで下さい。水やお茶は飲んでも良いです。
  • 抗凝固薬(血をサラサラにする薬)を内服している方は、基本的に胃カメラを行う前に休薬が必要ですのでお申し出下さい。